カマクラ子育て日記

子どもの言葉、季節の移り変わりを忘備録として

今日の海001

気温 24℃

風速 7.3m

風向 南

 

太陽は雲で覆われ、涼しさを感じつつもじっとりとした空気。つよい潮風でメガネが曇ってしまう。 

滑川に、夏の間は由比ガ浜材木座をつなぐ橋が架けられるのだが、その橋脚が川に等間隔に並んでいる。橋部分はこれからのようだ。「どうやって川の中に立てたのかな?」と子は不思議そうに滑川橋から眺める。海の家を組み立てている大工さんを見て、「わあ、はだかんぼう!」と笑顔をみせる。

滑川橋を渡ってすぐの国道から海岸へ降りる階段を下りる。波打ち際から遠い場所では砂が舞い、目に入らぬよう気を付けて海へと近づいていく。

波はしぶきをあげて、波間に海藻が揺れるのをちらつかせながら、打ち寄せる。「波があるから海があるんだよ」と、子はつぶやく。「どうして、潮は満ちたり引いたりするんだろう?」。覆いかぶさるように、小さな波を後からきた大きな波が飲み込んでいく。沖の方では、ウインドサーフィンを楽しむ人たちが水の上を軽やかに滑っていくようにみえる。浜にはたくさんのアマモやコンブが打ち上げられている。コンブの根元部分から根こそぎ引っぺがされて浜に打ち上げられた様子は、海底のうねりが力強いことを物語っている。逗子の方向に向かって歩いて行くと、アマモは材木座テラスのあたりまで広がる。アマモ以外にも、ヒジキと思われる褐藻もみられるが、海藻のことはよくわからない。

漂着種子も多い。わかりやすいものではドングリや、クルミ。ほとんどが真っ黒であり「なんで黒くなっちゃうんだろう?」と海がもたらすモノの変化、その不思議を子は感じているようだ。打ち上げられた流木も、黒くなっているものが多い。本日は緑や赤のトマトの打ち上げも多くあり、波の中で顔だけ出して漂ったり、背中からダイブしたりしてパンツ一丁で遊ぶ子ども達は、海から上がってトマトを見つけるやいなや、ヘタ部分をつまんで「トメイト~ゥ」と走り回っていた。

軽石の漂着もちらほら。エボシガイがびっしりとついているかなり大きめの軽石もあった。

珍しいものでは、尾の方を何かに捕食され、おそらく元の長さの半分くらいになってしまったウツボの漂着。ミズナギドリ科の落鳥が5~6羽。カツオノエボシも一匹。

子どもの方は、浮きの漂着に興味を示している。腰をかけられるほど大きなもの、手のひらに収まるくらいの小さなもの。

帰り路、若宮大路を歩いていると一本のハマユウが楚々として咲いているのを見つける。由比ガ浜海岸から一の鳥居まで、若い松が街路樹としてまっすぐ道沿いに植えられているが、現在は民家やマンションとなっている敷地の中に、点在する古く高さのある松もある。一の鳥居あたりでは明らかに樹齢が古そうな大木が何本か並び、畠山重保の墓が建てられた時代から、その墓を守ってきたのではないか、あるいはその墓を守るために、後世の人が植樹したことを想像しながら通り過ぎる。

日が傾き、東の空も薄赤く染まってきた頃に帰宅。