カマクラ子育て日記

子どもの言葉、季節の移り変わりを忘備録として

今日の海003

気温 24.4℃

風向 南

風速 3.1m

菖蒲華

 

滑川の水量は少なく、流れがあまりみられないせいか緑色に色づいてみえる。風は涼しくひんやりと感じる。

穏やかな海。マリンスポーツを楽しむ人たちはまばらで、しかも随分沖の方にいる。

潮が引いた広い砂浜。太陽は雲の中に隠れてぼんやりと光を蓄える。

遠目に浜をみて、滑川を中心に材木座側にも由比ガ浜側にも、黒い塊が浜辺のあちらこちらに積みあがっている。なんだろうと近づいてみると、どっさりと褐藻が打ち上げられている。おそらく食べられるワカメだろう。

 

干潟となった砂浜に降り立つと、見たことがないくらいおびただしい穴、穴、穴。

穴の周囲は、小さな砂山となっており、足元に広がる小さな火山が時折ちょろちょろと水を吹き出す様子もみられる。穴の底で、ゴカイ達が水を吸い込んだり吐き出して、絶え間なく砂浜の清掃活動を行っていることを思う。しかし、これだけの干潟があるにも関わらず、水鳥達の訪問はまったくといっていいほどない。上空を孤を描きながら、人の様子を観察しているトビがちらほらみられるのみ。少し前の時期には、コチドリが波打ち際を駆ける姿がみられたため、渡りの季節にまた期待したい。

子どもは私が干潟につけた足跡をたどりながら、「2匹のアリの行列」「フェロモンをたどっているんだよ」とぶつぶつ話している。

 

活動し始めたモミジガイが、波に乗ってやってくる。

水のあるところから活動とともに打ち上げられてしまったのか、砂浜の下から這い出てきたのか、どちらなんだろうと思いつつも、波間のできるだけ沖の方に投げて海に返してやる。

 

和賀江島では小学校高学年くらいの子ども達がつかまえたカニを地面に投げつけている。「ヒロシ」など名前までつけているのに、随分な仕打ちだ。

ボラの稚魚たちが群れを作ってすいすいと丸石の間を縫って泳いでいく。エビは潮の流れにたゆたう。忍者のような非常な早さで丸石の影から影へ移動するのはボラのなかま。ヤドカリたちはいつでも隠れられる便利なテントを背負って所かまわず移動していく。

和賀江島のあたりでは、紅藻の打ち上げが目立つ。トサカノリだろうか。ユカリかな、というものもあり。ここは丸石の洲が防波堤になっているため、潮が引いている時間帯には波がなくちゃぽん、ちゃぽん、と時折静かに水が石にぶつかる音が聞こえるのみである。洲を通り過ぎると、また波が生まれる。波の子どもは嬉しそうにあぶくを小さく立てながら打ち寄せてくる。

豆腐川よりも由比ガ浜よりに、ミル。キタマクラと思われる魚の打ち上げ。

子どもは波打ち際で水につかって身動きが取れなくなっていたゴマダラカミキリを飼い始めた。帰宅すると、初蝉の声を聞く。